公認会計士の使命を果たす。
それは、 社会に貢献する多くの人たちの日常を守ることでもある。
小学生のころ、私はすぐ虫歯ができ、しょっちゅう歯医者に通っていた。
毎回毎回、痛くて怖くて泣いて、私のなかで歯医者は「鬼」のような存在だった。
先日、子どもに虫歯がみつかり、歯医者に。
「あーあ、かわいそうに。なんかご褒美でも用意しておくか」と思っていたが、1時間後、けろっとした顔で「治ったよー」と。
そういえば、先日私も注射をうつ機会があったが、この注射一つとっても、思ったよりも痛くなかった。
年をとって、自分が鈍くなっただけか? とも思ったが、いやいや、これは技術進歩の結果であるようだ。
ところで、企業は、良かろうが悪かろうが、業績をありのままに示さなければならない。
私の同級生Kさんが勤務する企業で、会計不正があった。
Kさんは、研究職であり、顧客満足度が高まるように、ミクロン単位の研究を日々行っていた。
その彼のまったく知らないところで、事はすすんでいた。
信頼性の失墜から、研究に使用できる資金が減っていってしまったという。
自分の信念に基づく研究ができなくなり、この不正を誰かがとめられなかったのか、と、Kさんは唇を噛んだ。
公認会計士の存在意義について、改めて考えさせられた。
公認会計士には「国民経済の健全な発展に寄与する」という使命がある。
Kさんのような、社会のために貢献しようと頑張っているたくさんの人たちの日常を、最後の砦として守りたい。