一人でコツコツと勉強していても合格できるかもしれない。だが、それでは時間がかかってしまう。
貴重な時間を無駄にしないためにも、我々講師を活用してほしい。
先日、金柑を十数年ぶりに食べた。最近の品種は甘みと苦みのバランスが絶妙で、とてもおいしく感じた。
しかし、金柑はかなり値が張る。そこでハタと気が付いた。
食べた後の種を蒔いて育てたら、毎年たくさん食べられるようになるのではなかろうかと。
我ながら妙案と、さっそく土を買ってきて、プランターに種を蒔き、順調に育てば、2・3年後には実がなるだろうなどと楽観していた。
ところがである。
世間で「桃栗3年柿8年」と言い伝えられていることはご存じであろう。
実は、この言葉には続きがあったのだ。
「柚子の大馬鹿18年」だそうだ。
改めて、調べてみると柚子に限らず柑橘類、したがって金柑も例外ではなく、実生から結実までは概して十数年から20年ぐらいかかるらしい。
私が、それまで生きていられるかも疑わしい。
そこで、早くに結実させる方法がないかを、さらに調べてみたところ、既にある程度成長した台木に、苗木を接ぎ木すれば2・3年で結実することが分かった。
なんだか、我々講師と受験生である皆さんとの関係に似ているなと思った。
会計士を志し一人で勉強していてももちろん合格は可能だ。
しかし、それには実生した種が結実するまでのように時間がかかる。
皆さんには、貴重な青春の時間を無駄に遣っている暇(いとま)はないはずだ。
ならば、予備校に通い講師のアドバイスの下で勉強に打ち込めば、接ぎ木した苗木が短期間で結実するように、一発合格だってっ夢じゃない。
学問に王道なしとは言うものの、意外に近道はあるものだ。