皆さんが目指している公認会計士試験は、年間約1300人〝も〞合格する試験である。
決して諦めることなく最後まで努力を続けてほしい。
将棋の三段リーグが佳境を迎えている。
この号が発行される頃にはリーグ戦の最終盤に差し掛かっているはずだ。
全国から集まった頭脳明晰な天才少年少女たちが将棋漬けの毎日を送り、昇段を繰り返し三段まで上り詰めた36人が戦いを繰り広げているのである。
将棋の世界は四段になるとプロ棋士としての資格を得ることができる。
四段になるには36人からなるこの三段リーグを勝ち抜いて2位以内にならなければならない。
三段リーグは年に2回開催されるので、プロ棋士になれるのは年間たった4人。
成績が悪ければ二段に落ちてしまうこともあるし、年齢制限があるので26歳までに四段に昇段できなかった者は退会となりプロ棋士への夢を諦めざるを得ないのである。
成績が振るわず退会が確定した26歳の青年の絶望感はいかほどのものであろうか。
さて、公認会計士試験。試験に合格できるのは年間約1300人。
羽生善治九段や藤井聡太二冠のような天才的な頭脳は不要。
平均的な能力と継続的な努力で手が届く試験である。
年齢制限もない。
つまり私たちの前には三段リーグよりはるかに現実的なプロへの道が広がっているのである。
私たちは今までいろいろな犠牲を払ってきたが、このチャンスをものするためにこれからも努力を継続するべきだ。
短答式試験まで残すところあと100日。
私たちのリーグ戦も終盤戦に差し掛かった。
さあ、勝負はこれからだ。