会計士受験生諸君ならば既に気づいているだろう。
この試験は生半可な気持ちで受かるものではない。
だからこそ、己の人生のすべてを懸けて挑戦し、結果を出して欲しい。
人生のすべてを懸けるからこそ、合格にも大きな価値があるのだ。
会計士試験に合格すること、それこそが諸君にとって人生の目標でありゴールなのだ。
もう二十年以上前になるが、会計士試験の合格発表の時の光景が今も忘れられない。
若い子連れの夫婦が合格発表を見に来ていた。
夫が受験生のようだった。
彼はきちんとスーツを着ていた。
妻はワンピースで整った身なりをしていた。
子供もいわゆるよそ行きの装いで蝶ネクタイに半ズボンだった。
派手なパフォーマンスはなかった。
夫がほほ笑んだら、妻は目を合わせ、ほほ笑み、そして頷いていた。
合格したのだろう。
その後、夫婦は子供を真ん中に手を繋いでその場から去って行った。
三人で食事にでも行ったのであろう。
彼は、まさに己の人生を懸け、そして結果を出した。
だからこそ、家族全員が正装し、合格発表という、人生の最高の晴れ舞台に臨んだのだ。
思わず目頭が熱くなった。
在学中に合格を目指す者、就職せずに受験に専念する者、職を辞して受験に取り組む者、職に就きながら勉強時間を捻出している者、受験生はそれぞれの環境の中で会計士試験の合格を目指している。
いずれの者も、己の人生を懸けて会計試験に取り組んでいるのではないのか。
会計士試験に人生のすべてを懸けるだけの価値を見出したのではないのか。
己の人生のすべてを懸けなければ会計士試験は受からない。
己の人生のすべてを懸けるからこそ、そこで結果を出すことは、諸君ら会計士受験生にと
って、最終目標でありゴールに他ならない。
だからこそ、家族皆が正装し、合格発表を見に行くだけの価値があるのだ。
燃え尽きていいのかだって?
燃え尽きるまでやってみればいい。
今は見えなくたって、合格すれば、また次の目標は見えてくる。