受験生活の中で思うようにいかないことは多々ある。
しかし、それは決して恰好わるいことではない。それから逃げることが恰好わるいのである。
私が知っている合格者の中には、圧倒的な成績で合格した方がいる一方で、半ば勘当同然で上京し、11回目にして合格した方や、奥様に働いてもらい、「専業主夫」として受験に専念したものの、一人、また一人と子供が生まれ、合格した時には保育園の送り迎えをする二児の父親になっていた方もいて、一口に合格者といっても、実際には様々であった。
さて、皆さんは、公認会計士試験合格者になるというドラマの中で、どのような主人公を演じるのであろうか。
主人公である以上、最後には必ず勝つ(合格する)ことになっているので、主人公らしく「恰好よく」行こうではないか。
思うように勉強が進まなかったり、答練の成績が悪かったりすることは、ドラマの必要な要素なので全く気にする必要はない。
それよりも、準備が出来ていない等の理由で答練から逃げたり、自分の立てた計画を実行しなかったり、出来ないことを自分に言い訳したりすることなく、成績を真摯に見つめ、自分の課題を淡々と、一つ一つ克服していく姿こそ、恰好いい。
また、ご家族や友人など、自分を支えてくれている方々に配慮できることも、恰好いい。
試験を直前に控え、体調を心配して「大丈夫?」と声をかけてくれたら、肩越しに振り返り、「ニヤっ」と笑おう。
合格祝賀会では、ぜひ、皆さんが紡いできた物語と、いかに「恰好よく」合格したかを教えてほしい。
私はその「恰好よさ」を、次の主人公となる方々に伝達していきたい。