皆さんは学習に臨むにあたって学習計画を立てることに没頭していないだろうか。
計画は大原に任せて、まずは手を動かしてみよう。
品質管理の分野で多大な貢献を果たしたデミング教授は、業務を継続的に改善していくためのPDCAサイクルを提唱した。
計画して(Plan)、実行して(Do)、それを評価して(Check)、改善を図る(Act)というものである。
私の受験時代を振り返ると、いくら計画していても、計画どおりにいくことはほとんどなく、予定した半分もできれば良い方だった。
思ったとおりに行かないと、精神的にも不安定になり、焦燥感に駆られることが多くなった。
計画の立て方に執着して、一日の勉強時間の半分を「計画を立てるだけ」で終わることもあった。
計画倒れを繰り返すうちに、やがて「やったことだけが実力になる」という当たり前の結論に落
ち着いた。
手帳には「やったことだけ」を緑色のペンで書き連ねるようにした。
租税法を強化しようと問題を解き続けていた時、手帳を見返して「あ、二週間全然連結解いていない」と気づき、簿記の問題を解いた。
このように軌道修正しながら、科目間のバランスをとっていった。
論文式試験前、手帳を見返し、「こんなに問題を解いてきたんだ」と自信をもって論文式に挑んだ。
合格への大きな計画(Plan)は、もうカリキュラムという形で提示されている。
まずはその通り、やってみよう(Do)。
やりっぱなしではなく振り返り(Check)、ダメなところは改善する(Act)。
そして、考える前に手を動かしてみよう。