目の前の困難から目をそむけ、漠然と願っているだけでは奇跡は起こらない。
一つひとつ足「跡」を積み重ね、合格の「可」能性を「大」きくしていこう。
6時10分、池袋行き。
私が受験生の頃、ステップ答練を受講するために乗車していた電車である。
答練後に軽く食べられるようにと、毎回母は私におにぎりを持たせてくれた。
答練で思うような得点がとれないとき、サポートしてくれる両親に申し訳ない気持ちでいっぱいになり、おにぎりの塩味が深く身体に染み込んだ・・・。
当時、すでに大学を卒業して2年目に入っていた。
まわりの友人は就職し、社会に羽ばたいていったが、自分はまだ先の見えない会計士受験生。
「自分の選択は正しかったのか?」常に自問自答する毎日だった。
そんな毎日、自分ができることはただひとつ。
やるべきことをおろそかにせず、一つひとつ足跡を刻みながら進んでいくこと。
不安に押しつぶされそうになったとき、自分にそう言い聞かせ、とにかく前を見て歩みを積み重ねた。
「奇跡でもなんでもいい。合格さえできれば・・・」そのように考えている方も少なからずいらっしゃるだろう。
でも、奇跡の「奇」は、「可能性が大」と書く。
毎日を無駄に過ごすことなく、着実に足「跡」を刻んでいけば、「可能性が大きくなる」のが奇跡である。
目の前の困難から目をそむけ、ただ漠然と奇跡を願っていても、望むような結果は得られない。
しかし、ここまで大原のカリキュラムをこなしてきた皆さんならきっと大丈夫。
あと少し足跡を積み重ね、合格を「奇跡」ではなく、「確実」なものにしてほしい。