この記事をシェアする!

Q.2017年12月10日(日)平成30年公認会計士第Ⅰ回短答式試験の出題傾向を踏まえた、今後の短答対策のポイントと、過去問を分析することの意義を教えてください。

企業法

Aランクを確実に正解する!

長谷川 暢 講師


今後の短答対策としては、従来通り、どの分野が出題されてもAランクの問題は確実に正解できるようにすることが重要です。

企業法は全分野から万遍なく出題されるため、苦手分野を作らなければ、合格がグッと近づきます。

そして、Aランク問題を確実に正解するためには、細かい知識を増やすのではなく、講義中にテキストでマークを引いた箇所や図表を中心に、基本的な知識を正確に押さえる必要があります。

図表を使った効率的な暗記も今後は鍵となるかもしれません。

そして、Aランクの問題が身についているかは、実力養成答練の問題を解いて確認するのがお勧めです。

また、企業法では過去の短答式試験で出題された知識が何度も出題されています。

今回の問題でいうと、「単元未満株式の買取請求権には分配可能額規制はかからない」「自己株式の処分に際しては、払込金額を資本金に計上する必要はない」という肢が代表例です。

過去問の知識は、大原の肢別チェックや答練等をきちんとやっていただければ、自然と身に付けることができますので、大原生の方は安心して勉強していただければと思います。

最後に、今回の問題は、前回と比較すると難度が高くなりましたが、基本的問題がほとんどでした。

近年はこのような傾向が続いており、定着してきた感さえあります。

しかし、易しい問題ばかりだからといって学習の時間を極端に短くしたり、学習の開始時期を遅らせることは危険です。

先ほどお話ししたAランクの問題を全範囲につき習得するには、それなりの時間と労力が必要です。

決して足元をすくわれることのないように注意してください。

管理会計論

Aランク問題を手堅く

水野 悦之 講師


今後の短答対策としては、先ほども強調いたしましたが、点数を積み上げるためには、Aランクの問題を読み飛ばしや計算ミス等でタイム・ロスをせずに確実に正答することが求められます。

Aランクの計算問題と理論問題の全てを正解することができれば高得点が狙えます。

反面、取りこぼしは致命傷になりますので一問一問を速くかつ正確に解く力が要求されます。

そこで、計算については、答練の復習優先度Aランクの問題や問題集を学習の中心教材とし、これらの中で解けない問題、時間がかかる問題があるならば、まずはそれを早く解けるようにすることが大切です。

できなかった問題、時間のかかる問題をピックアップし、間を空けずに短期間で繰り返し解くことが求められます。

基礎的な計算力、すなわちAランク問題に対する精度とスピードが付いてくれば、時間のかかりそうな問題、内容が難解な問題を見極める力も必然的に養うことができるようになるので、手堅く、かつ効率的に点数を積み上げることができるようになります。

また、自習時には意欲的に難しい問題、例えば答練で復習優先度Bの問題と戦うことも大切です。

ワンランク上の問題を経験しておくことで、基礎的な問題がより確実に正答できるようになります。

理論については「基礎的な知識」を身に付けるために、まずはテキストの内容をしっかりと理解することが必要です。

その上で、答練や肢別チェックを活用し、理解をさらに深めていきましょう。

闇雲に暗記するのではなく、テキストの知識を幹とし、答練や肢別チェックで出てきたものは枝葉として幹を肉付けるように理解しましょう。

幹がしっかりしていないと枝葉はつかないので、順番を間違えないことが大切です。

最後に過去問の重要性ですが、本試験では過去問と似た問題が出題されることがありますが、どれも普段の答練や問題集に反映して出題させていただいております。

今回も短答直対答練で出題した問題がほぼそのまま出題されておりました。

したがって、大原生の皆さんはお手元の答練や問題集の復習をしていただくだけで十分ですのでご安心ください。

監査論

基礎的な知識を確実に!

栗田 篤 講師


過去問については、肢別チェックにおいて、分類した上で収録しておりますので、それを確認していただければ十分です。

ご自身で過去問分析を行う必要はありません。

ここ数回の短答式試験のように、基礎的な知識が多く問われる場合には、十分に学習している方は高得点をとれるため、基礎的な知識の網羅性に問題がある方は大きく差をつけられることになります。

よって、テキスト、肢別チェック、答練を繰り返し学習することにより、基礎的、典型的な問題に対応できる知識を確実に習得することが大切になります。

学習を続けていくと「何か新しいことを」と思いがちですが、その考えは不必要です。

基礎的な知識が大事だと、常に意識して学習してください。

財務会計論(計算)

練習量を確保する

片倉 隆行 講師


他の科目でも同じことだと思いますが、短答式試験ではAランクの問題を確実に正答することが大切です。

ただし、そのためには必要十分な練習量を確保することが大切です。

レクチャー期には講義の復習にあたってしっかりと問題集に取り組み、繰り返し問題を解く必要があります。

さらに答練期に入ってからも答練の問題を繰り返し解きます。

大原の答練は本試験の出題傾向を反映して作りこまれていますので、自然とAランク問題を確実に解けるようになるはずです。

あとは解くべき問題を見抜く力を養い、さらにひっかけ問題に対応できるようにするため、知識を体系的に整理することを心がけてください。

そのために、問題演習の過程で気になったところはこまめにテキストに戻って確認をするようにしましょう。

財務会計論(理論)

テキストで基本論点を押さえ、問題演習を通じて知識の精度を高める

新井 孝志 講師


財務会計論の理論問題は1問につき8点の配点があり、全体の得点にも大きな影響を与えるため、基本的な問題は確実に得点する必要があります。

大原の「テキスト」は、会計学の理論書で紹介されている内容や会計基準・適用指針等の膨大な量の規定の中から、出題の可能性が高い基本論点を抽出して作成していますので、コンパクトな教材で合格に必要な情報だけを効率的に学習することができます。

また、最近の出題傾向として過去問の再利用が多くなっていますが、この点に対応するため、「肢別チェック」と「答練」に出題の可能性が高い過去問を積極的に取り入れています。

まず、「肢別チェック」と「短答実力養成答練」を通じて「テキスト」で学習した基本論点に関する知識の精度を高めてください。

次に、本試験と同形式・同レベルの「短答直対答練」を通じて実戦経験を積むことにより、短答対策は万全なものとなります。

まとめ

合格点を取るには、どの科目も正答すべき基本的な問題を確実に取るというスタンスで共通していますね。

テキストを読み込み、基礎的な知識の精度を高めて肢の判断力を養うことが必要だということですね。

先生方のお話から、今後も短答対策の学習の基本的なスタンスは従来と変わらないということがわかりました。

この記事をシェアする!