短答式試験の結果によって、会計士受験をやめようと思っている人がいるだろう。
だが、合格したら嬉しいだろうという感情が少しでも残っているのであれば勉強を続けて欲しい。
短答式試験まで、一か月余りとなった。
頑張って欲しい。
幸い、勉強には最適な季節である。
さて、毎度、短答式試験が近付くと気になることがある。
後ろ向きな話題で恐縮だが、読者の中に、「オレ、5月の短答に合格できなかったら、会計士
試験を受けるのをやめるんだ…」という受験生はいないだろうか。
「オレ、12月(中略)んだ…」でもいい。
おそらく、1人以上はいるだろう。
もちろん、会計士試験に合格することに魅力を感じなくなったのであれば、それでいい。
ただ、「会計士試験に合格したら嬉しいだろうなあ」という感情が、心のどこかに少しでもあるのであれば、個人的には、浪人を重ねてでも合格することを強く勧める。
何故かといえば、受験勉強から離脱したのち、会計士という職に未練を残す知人が少なくないからだ。
彼らの話では、その未練は消えにくいものだという。
対照的に、19歳から勉強を始めて30歳で合格した知人もいる。
遅めの社会人デビューだが、監査法人に勤める彼の顔は晴れやかだ。
結婚は、イヤになったらやめればいい。
人は、独身でも生きていけるからだ。
しかし、仕事をしないわけにはいかない。
否が応でも、仕事とは長い付き合いになる。
となれば、多少の無理をしてでも、満足のいく職に就いたほうが良いだろう。
人生には、妥協が重要な場面も多い。
一方で、妥協する場面を誤ると、そこに未練が生まれ、その未練が一生の後悔を生む。
これが怖い。
そう、本稿の読者には、後悔のない人生を送って欲しい。
そして、そのために、不断の努力を惜しまないでもらいたい。
「会計士試験に合格したら嬉しいだろうなあ」という感情が、心のどこかに、少しでもあるかぎりは。