すべての行動の結果は、自分自身が原因であり、決して他者に責任を転嫁してはいけない。
昔、少林寺拳法を習っていたが、そこで今でも自分の生き方の核となる、ある言葉に出会った。
『己こそ 己の寄る辺 己を措きて誰に寄るべぞ 良く整えし己こそ まこと得難き寄る辺なり』
少林寺拳法の教えの中にある『自己確立』という教えを分かりやすくしたものであり、自分自身
が自分自身の拠り所であり、自分以外に誰を頼りにするのか。
確固たる自分を持てば、最高の拠り所となるという意味であると幼いながら解釈したものである。
これまでの人生で、自分に嘘をつかず、他人のせいにせず、言い訳をしないで生きて来られたか
といえば、正直なところ、否、である。
それでもこれまで生きてくることができたことは事実であるが、しかし、自分のことを棚に上げることなく、他人のせいにしないで生きることができたらもっといい人生だったかなと思うことがあることもまた事実である。
不惑に近づき、いまだ惑わされてばかりではあるが、これまでの自分に自戒の念をもちながら、せめてこれからの人生、自分自身を最高の寄る辺として生きていける様、今年の年始に改めて思った次第である。
受験生諸氏におかれては、論文に向けた答練期も半ばに差し掛かり、復習に追われる日々を精一杯過ごされていることであろう。
ともすれば、うまくいかないことを周りのせいにしがちであるが、そんな時は是非、前述の言葉を思い出していただければ幸いである。
本試験会場で自分の一番近くにいてくれる拠り所、それは何物にも代えることのできない『自分自身』であるのだから。