この記事をシェアする!

こんにちは。管理会計論担当 柳沼です。

ステップの復習は進んでいますか?復習は問題を解くだけになっていませんか?

いつも解説で話しておりますが、復習時に考えるべきことは、その問題を解けるようにするのではなく、似たような問題・同じ論点の問題を形が変わっていても解けるようにすることです。そのためには、何を理解しておけばよいか・何を暗記しておくべきかを意識することが必要です。

とは言っても、なかなか難しいと思いますので、特に質問の多い箇所を例に挙げてポイントを解説していきます。

問題3(解答解説冊子E-7ページ~E-8ページ参照)

労務費の問題は何がわかっていれば良いの?

留意点は以下のとおり。

1.給与支給総額=支払賃金(基本給+加給金)+諸手当

注意点:現金支給額、社会保険料・所得税等控除額はダミー

2.給与計算期間と原価計算期間にズレが生じる場合がある。その場合、×月1日~×月末日に調整する。

3.労務費

<賃金給料勘定>

○直接工

直接工の労務費=消費賃率(1)×就業時間(2)

(1)消費賃率

○実際賃率

○予定賃率 ⇒注意点:賃率差異が生じる。

(2)就業時間

注意点・勤務時間はダミー

・手待時間は間接作業時間と合わせて、間接労務費を構成する。

○間接工および事務職員等

・原価計算期間の負担に属する要支払額により計算

<諸手当勘定>

○直接工も間接工等も発生額そのまま間接労務費。

なお、問題3は賃金勘定が問われていますので、諸手当は特に気にする必要のない問題となっています。

問題6(解答解説冊子E-13ページ~E-14ページ参照)

苦手です。どのように覚えたらよいでしょうか?

解説で話した通り、粗いフィルターから通すこと!

つまり以下のような手順で解いていきます。

1.総原価(製造原価・販売費・一般管理費)と非原価項目(営業外費用等)に分ける。

ここは簡単にイメージで分けましょう。

(1)工場でかかった費用:製造原価

(2)販売部門でかかった費用:販売費

(3)本社でかかった費用:一般管理費

(4)営業外費用等になるもの:非原価項目

→本問でいうと

棚卸減耗損:(1)、販売・・員給料:(2)、工場・・の休憩室の書籍代:(1)、消耗工具器具備品費:(1)、訴訟費:(4)、工場・・の修繕費:(1)、間接工賃金:(1)、本社・・役員給料:(3)、直接工賃金:(1)、工場・・設備保険料:(1)、原料費:(1)、製造関係・・・・固定資産減価償却費:(1)、支払利息:(4)、法人税等:(4)、製造関係・・・・租税公課:(1)、製造関係・・・・従業員の法定福利費:(1)

これだけで3問中2問が解答できます。また、短答式本試験では、平成24年第Ⅱ回と平成28年第Ⅰ回で出題されていますが、ここまでの理解で、それぞれ3択と2択まで絞れます。

2.製造原価を材料費、労務費、経費に分ける。

材料費:原料費、消耗工具器具備品費

労務費:直接工賃金、製造関係従業員の法定福利費

経費:製造関係租税公課、棚卸減耗損、工場設備保険料、製造関係固定資産減価償却費、工場の休憩室の書籍代、修繕費

3.それぞれ直接費と間接費に分ける。

復習の際は、いきなり3.を目指すのではなく、1.をまずはできるようにしましょう。

これができるようになるだけで、かなり解答を絞れます。

「ステップ答練Ⅰ 重要ポイント解説」目次に戻る

この記事をシェアする!