これまでの受験勉強で、皆さんは様々な武器(知識)を身につけてきた。
本試験で難度の高い応用問題に直面したとしても、この武器を信じること。
この武器を総動員し、使いこなせることができれば、必ず道は開ける。
2022年2月に行われた北京オリンピック。
スノーボードハーフパイプで平野歩夢選手が逆転で金メダルを獲得した。
決勝の2本目では最高の滑りをみせたものの、得点は意外なほど伸びずに2位に留まる。
最後の3本目の演技に入る前、彼は次の2つの選択肢を検討する。
①より難度の高い新技で高得点を狙う。
②2本目と同じ技を、より完成度を高めることで高得点を狙う。
彼が選択したのは②であった。
不慣れな新技を組み込まなくても、何回も練習してきた技で勝負すれば「勝てる」と信じたからである。
結果は、「ハーフパイプ史上最高のラン」といわれるほどのパフォーマンスを披露して見事逆転。
金メダルを獲得した。
今年、論文式試験を受験する方へ。
ここに辿り着くまで、数え切れないほどの困難が立ちはだかったことだろう。
気持ちが切れそうになりながらも、その都度立て直し、その過程で様々な武器を身につけてきたはずである。
論文式試験では、気持ちよく解ける問題ばかりが出題されるわけではない。
聞いたことはあるものの、すぐには解答が思い浮かばないような、難度の高い問題も少なからず出題される。
このようなときも、頼りにすべきは、これまでの学習で身につけてきた武器である。
これらを総動員し、採点者を納得させられるような解答をひねり出すことができるか否か。
これが勝負の分かれ目になる。
本試験で難解な問題に直面したとき、ぜひ自身に言い聞かせてほしい。
「これまで身につけてきた武器で勝負すれば必ず勝てる」と。