こんにちは。管理会計論担当 柳沼です。
ステップ答練Ⅰ第12回についてのポイント解説となります。
戦略的意思決定のポイントは次の2つです。
1.各種評価手法
2.CFの把握
この2つができるようになれば、戦略的意思決定もパターンで解答することができます。
各種の評価手法ですがこれは暗記してしまいましょう。
今回はCFの把握について詳しく見ていきたいと思います。
(1)P/Lを作りCFを把握する
この時CFを把握するルートは2つ!
①売上高から算定するルート
②税引後営業利益から算定するルート
もちろんどちらで求めてもCFは一致します。
問題3の第1年度を例に見ていきましょう。
①売上高から算定するルート
売上高50,000-COF16,000=34,000
34,000×(1-30%)=23,800
減価償却費22,500×30%=TS6,750
23,800+6,750=CF30,550
②税引後営業利益から算定するルート
税引後利益8,050+減価償却費22,500=CF30,550
どちらで求めてもCFは30,550で一致します。
視覚的に理解しようとすると次のとおりです。
①売上高から算定するルート
②税引後営業利益から算定するルート
どちらも緑と紫の合計となっています。
(2)投資に関するCFを把握する
①新設備に関するCF
ⅰ)現在時点:取得原価
ⅱ)最終年度:処分価値、簿価⇔処分価値 → 売却損・益 → 税節約額・負担額
②現有設備に関するCF
ⅰ)現在時点:処分価値、簿価⇔処分価値 → 売却損・益 → 税節約額・負担額(期首売却の場合は1年後に認識)
ⅱ)最終年度(機会原価で認識):処分価値、簿価⇔処分価値 → 売却損・益 → 税節約額・負担額
上記(1)と(2)をしっかり手順を踏んで把握できれば、集計漏れが生じることもなく、作業で問題を解くことができるはずです。是非この点を覚えて戦略的意思決定をマスターしましょう。